ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サン=ビクトル学派」の意味・わかりやすい解説 サン=ビクトル学派サン=ビクトルがくはL'ecole de Saint Victor 12世紀の神秘主義神学を代表する学派。マルセイユのビクトルに捧げられたパリ郊外の聖堂内に,アウグスチノ修道参事会の修道院があり,1108年シャンポーのギヨームがそこに隠退し講義したのに始る。 13年に学院が組織され,33年2代目院長としてサン・ビクトルのフゴが就任してから,彼の弟子サン・ビクトルのリカルドゥスの頃に全盛期を迎えた (修道院自体はフランス革命期まで存続した) 。その神秘主義は主としてアウグスチヌスとボエチウスを基礎とするものであったが,この学派においてはその根底として世俗的諸学が取上げられ,包括的な全体系的哲学が思索されていた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by