シベチャリ川流域チャシ跡群及びアッペツチャシ跡(読み)シベチャリがわりゅういきチャシあとぐんおよびアッペツチャシあと

国指定史跡ガイド の解説

シベチャリがわりゅういきチャシあとぐんおよびアッペツチャシあと【シベチャリ川流域チャシ跡群及びアッペツチャシ跡】


北海道日高郡新ひだか町静内真歌ほか、沙流(さる)郡日高町にある17世紀ごろのチャシ(砦)跡群。新ひだか町の静内川流域に広がるシベチャリチャシ跡、ホイナシリチャシ跡、メナチャシ跡、オチリシチャシ跡、ルイオピラチャシ跡、および、日高町の厚別(あつべつ)川上流にあるアッペツチャシ跡のまとまりを指し、いずれも、1669年(寛文9)の「シャクシャインの戦い」に関連があるチャシ。シャクシャインの戦いとは、1669年(寛文9)にメナシウンクル(東の人)の長「シャクシャイン」をリーダーとするアイヌの地域集団が松前藩に対して蜂起した事件で、結果的にアイヌ側は敗北し、以後松前藩の支配が強固になった。北海道には500ヵ所をこえるチャシ跡があるが大半は未解明で、その中で史実と関連づけられているこのチャシ跡は、中世から近世の北海道史解明にとって欠かせない重要な遺跡といわれている。1997年(平成9)に国指定史跡となった。チャシ跡群の中でも代表的なシベチャリチャシ跡は、「シャクシャイン城址」とも呼ばれ、真歌(まうた)公園内にある。JR日高本線静内駅から車で約10分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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