最新 地学事典 「シャーゴッタイト」の解説
シャーゴッタイト
shergottite
火星隕石の約9割以上を占め,200個以上の試料が報告されている。玄武岩質の火成岩組織をもち,1.8〜5.8億年前後の非常に若い固化年代をもつ。シャーゴッティ隕石をタイプとし,マスケリナイト(衝撃により斜長石が非晶質化したもの)を含むことが特徴。岩石学的に3種類に細分され,主に輝石とマスケリナイトからなる玄武岩質シャーゴッタイト,ミリメートルサイズのかんらん石斑晶をもち,その他,輝石とマスケリナイトからなるかんらん石フィリック質シャーゴッタイト,かんらん石をミリメートルサイズの輝石が取り囲む組織をもつポイキリティックシャーゴッタイトがある。これら岩石学的分類とは独立に,SrやNdの同位体組成,軽希土類元素組成の違いなどから,富化した(エンリッチ),枯渇した(ディプリート),中間的な(インターミディエート)シャーゴッタイトという3つの地球化学的サブグループがある。近年,固化年代が23億年の試料も見つかった。
執筆者:三河内 岳・池田 幸雄
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

