改訂新版 世界大百科事典 の解説
シュネーデル・エレクトリック[会社]
Schneider Electric s.a.
フランスの代表的な財閥アンパンシュネーデルEmpain-Schneiderの中核企業である持株会社。1999年シュネーデル社が改称して現社名になった。本社パリ。1836年,ジョセフ・ユージェーヌ・シュネーデルJoseph Eugène Schneider(1805-75)とアドルフ・シュネーデルAdolphe Schneider(1802-45)の兄弟がフランス中東部ル・クルーゾの兵器工場を入手したのが始まり。19世紀後半には国内の大砲その他の兵器生産ではほぼ独占的な地位を確立した。さらにシュネーデル家は,兵器産業を足場に製鉄,電機など関連産業に進出し,19世紀末までに巨大コンツェルンを形成するに至った。1949年に持株会社になり,66年からベルギーのアンパン財閥との結びつきが深くなった。現在は,フランスの大手鉄鋼・機械メーカーであるクルゾロアール社をはじめとし,スピバティニョル社を中心としたエンジニアリング・土木工事会社およびジュモンシュネーデル社を中心とした電機・エレクトロニクス会社を傘下に入れている。クルゾロアール社は75年以来,経営不振に陥り,84年会社更生法を適用され事実上倒産したが,再建の道をたどった。総資産約130億ユーロ(2004年12月)。売上高104億ユーロ(2004年12月期)。
執筆者:徳田 賢二
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報