シンヤン地区(読み)シンヤン(その他表記)Xinyang

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シンヤン地区」の意味・わかりやすい解説

シンヤン(信陽)〔地区〕
シンヤン
Xinyang

中国華北地方,ホーナン (河南) 省南東端の地区。行政中心地のシンヤン市と9県から成る。南境にトンパイシャン (桐柏山) 山脈,ターピエシャン (大別山) 山脈が横たわり,河川は北流してホワイ (淮) 河に注ぐ。気候は温暖多湿で,土壌肥沃であるため,省内第1の米作地となっている。 1950年以後,ホワイ河の治水工事の一環としてナンワン (南湾) ダムをはじめとする多数のダムが建設された。米麦二毛作が行われるほか,ダイズ,ワタ,ゴマ,アブラナを栽培。茶畑も多く,マオチエン (毛尖) 茶の名で知られる。西部をチンコワン (京広) 鉄道が縦断し,ホワイ河も水運の便がある。ターピエシャン山脈のチーコン (鶏公) 山は風光の美で知られる保養地,遊覧地。新石器時代の黒陶文化,彩陶文化の遺跡が多いほか,シンヤン県では楚の貴族の長台関戦国墓が発掘され,多種副葬品が出土した。人口 693万 4753 (1990) 。

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