普及版 字通 「ジ・しかり」の読み・字形・画数・意味
5画
[字訓] しかり
[説文解字]
[字形] 略体
爾(じ)の省略形。爾は婦人の胸部に文身を加えた形で、〔説文〕三下に「麗爾なり」とする。爽・(せき)も婦人の両乳をモチーフとする文身の形。みな美麗の意がある。古く屍体の装飾として行われたものであろう。その省形とみるべき字。〔説文〕(八)部二上に「は詞の必然なり。入・(こん)・に從ふ。は气の散するに象る」とするが、「詞の必然」とは「而矣」「而已」という終助詞にあたる用法で「而(すなは)ち已(や)む」の意。をその義に用いるのは、爾・耳と同じく声の仮借にすぎない。〔玉〕に「語助なり」の他に、また「別なり」とするのは、字をに従うと解したからであろう。字は爾の省文。声義はすべて爾に同じ。
[訓義]
1. しかり、かくのごときのみ。
2. なんじ。
3. ちかい、ちかづく。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ナムヂ・ナムタチ・シカリ・シカウス・ソノ・シカノゴトキ/云 イフコトシカリ・シカイフ/ ソコバク/許・來 シカリ・ソレヨリ/不 シカラズ
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報