スクミリンゴガイ(その他表記)Pomacea canaliculata; apple snail

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スクミリンゴガイ」の意味・わかりやすい解説

スクミリンゴガイ
Pomacea canaliculata; apple snail

軟体動物門腹足綱タニシモドキ科。俗称 (商品名) はジャンボタニシ。殻高 6.5cm,殻径 5.7cmの淡水産巻貝。殻は球卵形でやや薄く,螺塔は小さい円錐形で6階。螺層はふくらみ,縫合はくぼみ,体層は大きく球状。殻表は平滑で,全体にオリーブ色で個体により黒褐色の縞がある。殻口は卵円形で,外唇は丸く湾曲,軸唇はゆるく湾曲し,臍孔は狭いが深い。ふたは革質,黒褐色で卵円形,核は内方に寄り,共心円脈がある。頭足部は黒褐色で茶褐色斑点を散らし,頭部には著しく細長い頭触角をもつ。鰓と肺の両方をもち,空気呼吸もすることができる。南アメリカ原産。日本には 1970年代よりアルゼンチンから食用として輸入されはじめ,各地で養殖された。しかし,脱出したものが南西日本の溝や田に野生化し,雑食性でしばしば稲苗を食害するため 1983年には有害動物に指定された。卵塊は鮮紅色で,日没後に水面より上に伸びたマコモヨシの茎,コンクリートの側溝壁に産みつける。

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