ステープル制度(読み)ステープルせいど(その他表記)Staple System

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ステープル制度」の意味・わかりやすい解説

ステープル制度
ステープルせいど
Staple System

中世末から近代初頭のイギリスで,最も重要な輸出品である羊毛の指定取引所制度。羊毛輸出関税は当時のイギリスの国家財政に重要な地位を占め,国王はこの取引所 (ステープル) を国外の1ヵ所に指定して関税収入の便をはかった。 14世紀末ドルトレヒトにおかれて以来ネーデルラントの港を転々としたが,14世紀後半から 16世紀なかばまではフランスカレーにおかれた。この取引所の運営にあずかり,取引の特権を与えられた商人をステープラーズ Staplersという。 17世紀初めに廃止された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android