化学辞典 第2版 「スピン相関規則」の解説
スピン相関規則
スピンソウカンキソク
spin correlation rule
スピン角運動量の合成におけるスピン量子数間の関係を示す法則.原子あるいは分子Aのスピンを s1,Bのスピンを s2 とすると,複合体ABのスピンは次のいずれかの値をとる.
s1 + s2,s1 + s2 - 1,……,|s1 - s2|
それゆえ,s1,s2 が0(一重項),1/2(二重項),1(三重項)の場合には,次の表が得られる.
化学反応,とくに光化学反応では,s = 1/2,1などになることが多くあるので,この法則が重要になる.この法則に従わない化学反応は一般に起こりにくい.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報