セントバーナード種(その他表記)Saint Bernard

改訂新版 世界大百科事典 「セントバーナード種」の意味・わかりやすい解説

セント・バーナード[種]
Saint Bernard

原産地スイス救助犬。アルプス山中で遭難者を救助するイヌ,またあらゆる犬種のうち最も巨大なイヌとしてよく知られている。チベタン・マスチフTibetan mastiffを基礎として10世紀ころ作出されたと伝えられ,スイス,イタリア国境サン・ベルナール峠にあるサン・ベルナール修道院の修道士たちが,このイヌを使って遭難者を救助したことからこの犬種名(サン・ベルナールの英語読み)が生まれた。しかし実際にこの修道院で飼育,繁殖されたのは16世紀ころ以来のようである。性格はきわめて穏和で調教も容易である。体高は雄68cm以上,雌63cm以上,体重は80kg前後のものが多く,体高,体重とも上限はない。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 一木

世界大百科事典(旧版)内のセントバーナード種の言及

【サン・ベルナール[峠]】より

…峠の頂上には,旅行者の救護所として10世紀に建設された修道院がある。救助犬として有名なセント・バーナード犬は,ここで飼われていたものである。1964年自動車トンネル道路が完成した。…

※「セントバーナード種」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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