上限(読み)じょうげん(英語表記)least upper bound; supremun

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

上限
じょうげん
least upper bound; supremun

順序集合 M の部分集合 A が上に有界であるとき,そのすべての上界の集合に最小元があれば,これを M の上限という。つまり,文字どおり,上の限界のことである。 A が下に有界であって,そのすべての下界の集合に最大元があるときは,これを M の下限という。 M の上限は supM あるいは lubM ,下限は infM あるいは glbM と書かれる。

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デジタル大辞泉の解説

じょう‐げん〔ジヤウ‐〕【上限】

上の方の限界。「免税額の上限を引き上げる」⇔下限(かげん)
時代の古いほうの限界。「近世の上限を安土桃山時代とする」
数学で、
㋐上界のうちで最小の数。もとの集合に対していう。
㋑定積分で、積分区間上の限界。上端。⇔下限

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世界大百科事典 第2版の解説

じょうげん【上限 supremum】

実数からなる集合Eが上に有界であるとき,E上界のうちで最小のものが実数の中に存在する。この最小上界をEの上限という。上限は集合Eに属するとは限らない。上限aEに属するとき,aEの最大の元である。集合Eの上限aは次の二つの性質によって特徴づけられる。(1)Eのどの元もaより大きくない。(2)aより小さいどんな数bに対してもEに属する元でbより大きい元が存在する。例えば,E={1-1/nnは自然数}の上限は1であり,これはEに属さない。

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大辞林 第三版の解説

じょうげん【上限】

上の方の限界。 「必要経費は、一〇〇万円を-として認める」
時代の、古い方の限界。 「この種の石器は紀元前一万年を-とする」
〘数〙 実数の集合の上界の最小元。
▽⇔ 下限

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

上限
じょうげん

順序集合Sにおいて、その部分集合Mが上に有界、すなわち、ある要素aがあって、Mのどの要素xに対してもxaであるとき、このようなaMの上界という。上界のうちで最小のものがあるときは、これをMの上限supremumといい、記号でsupMと表す。実数の集合については、上に有界な集合は必ず上限を有する。[竹之内脩]

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