セン・ほろぼす・さいわい

普及版 字通 の解説


14画

[字音] セン
[字訓] ほろぼす・さいわい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は晉(晋)(しん)。〔説文〕十二下に「滅ぼすなり」とし、「詩に曰く、實に始めて(ほろ)ぼす」と〔詩、魯頌、宮〕の句を引くが、今本は剪に作る。晉は鏃(やじり)を鋳こむ鋳型(いがた)の形で、一時に多くの鏃を鋳出するものであるから、「ことごとく」「つくす」の意があり、それで滅(せんめつ)の意ともなり、また〔詩、小雅、天保〕「爾(なんぢ)をして(ことごと)く(よ)からしむ」のように用いる。その〔伝〕に「なり」とするが、(穀)が穀善の義である。

[訓義]
1. ほろぼす。
2. つくす、ことごとく、すべて。
3. さいわい、しあわせ。

[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 サイハヒ

[語系]
・翦tzianは同声。・殲tziamは声近く、翦は羽を切りそろえること、・殲は人頭を並べて断つこと。をその義に用いるのは音を以て通用するものであろう。

[熟語]
寿
[下接語]
・祓

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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