普及版 字通 の解説

13画
[字訓] なめしがわ・やわらかい
[説文解字]

[字形] 象形
上部は獣頭。
形のところは獣体、瓦は牡器の形。獣皮を裏からみた形。〔説文〕三下に「柔
なり」とし、字形を「北に從ひ、皮の省に從ひ、夐(けい)の省聲」とするが、北に従う意を説かず、声も異なり、全く字形を失している。北の部分は両耳の形である。また「讀みて
(ぜん)の
(ごと)くす。一に曰く、儁(しゅん)の
くす」という。〔説文〕八上に「
(ぜん)は柔皮なり」とあり、
の古文の字形はこの
に近い。〔周礼、考工記、鮑人、注〕に「需は讀んで鞣
(じうぜん)の
と爲す」とあって、需・
の音近く、
とは濡沢柔
の皮で、髀の間・腋の下などの柔らかいところをいう。[訓義]
1. なめしがわ。
2. やわらかいかわ、皮のやわらかいところ、やわらかくつやのあるところ、やわらかい。
3. 狩りの革袴に用いる。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕
ヤハラカナルカハ[語系]
・
njiuanは同声。〔説文〕の
字の古文に、
と思われる字形をあげている。
は人の背後より胯間に手を入れる形。愧赧の赧(たん)はその形に従い、それによって愧赧する意を示す。牡獣のその部分を
という。出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

