タッチケア(読み)たっちけあ(その他表記)touch care

知恵蔵 「タッチケア」の解説

タッチケア

米国マイアミ大学のティファニー・フィールド博士によって報告された、新生児に対する早期介入の方法。一定のルールに従って、新生児の手、足、胸、腹などを優しくマッサージすると、発育が促進される(明確な証拠はない)というもの。効果として、新生児集中治療室(NICU)入院期間の短縮も報告されている。日本では、日本タッチケア研究会が発足ガイドラインを示している。新生児の発育や発達に対する効果については、必ずしも明らかではないが、親子の触れ合いの手段として有効である。タッチケアは幼児期の子供に応用しても、心理状態が安定するという知見が報告されており、保育所や家庭での取り組みが期待できるとする報告もある。 これとは別に、妊娠中の両親胎児のコミュニケーションや、出産後のベビーボンディング(ベビーマッサージ)により親と子のきずなを強める活動を展開しているNPO国際ボンディング協会がある。この協会の認定を受けて、各地でベビーボンディングが展開されている。親子のきずなを強め、近年、社会的に問題になっている子供への虐待の予防などに結び付けられる。

(中村敬 大正大学人間学部人間福祉学科教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

妊娠・子育て用語辞典 「タッチケア」の解説

たっちけあ【タッチケア】

ママパパの手で、赤ちゃん全身をやさしくマッサージする方法。元になったのはアメリカの「タッチセラピー」。日本にも「日本タッチケア協会」が設立されており、具体的な方法などを紹介しています。

出典 母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(母子愛育会総合母子保健センター所長)、子育て編:渡辺博(帝京大学医学部附属溝口病院小児科科長)妊娠・子育て用語辞典について 情報

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