ティム・クック(読み)てぃむ・くっく(その他表記)Tim Cook

知恵蔵 「ティム・クック」の解説

ティム・クック

米アップル社のCEO(最高経営責任者)。2011年8月24日、カリスマ的存在であったスティーブ・ジョブズCEOの後継者としてCOO(最高執行責任者)から昇格した。ティム・クック通称で、本名はティモシー・D・クック(Timothy D. Cook)。1960年11月1日、米アラバマ州生まれ。ナイキの取締役も務めている。
米IBM社のPCロジスティックス部門に12年間勤務し、その後、米コンパック社(現ヒューレット・パッカード社)の役員を経て、98年にワールドワイドオペレーション担当シニアバイスプレジデントとしてアップル社に入社物流を合理化するロジスティックスに革新をもたらしたことで、当時低迷していたアップル社の復興に貢献した。05年にはCOOへと昇進し、経営の実務を任された。ジョブズが医療休暇で不在の間はCEO代理も務めたが、当時の新製品である「iPhone 3GS」のリリースや、「iPod」「MacBook」「Mac OS」を完成させ、2四半期連続で業績を上げるなどの手腕を発揮し、取締役会の報酬決定委員会によって破格の特別ボーナスを支給されている。なお、今回のCEO就任に際しては、ジョブズによる強い推薦があった。
ジョブズとは対照的に腰が低く、誰にでも丁寧に応対する紳士的な人物だが、仕事に対する粘り強さはジョブズと変わらないと言われている。また、仕事一筋で、朝早くから夜遅くまで働くが、自転車ウェイトリフティングで体を鍛えるなど健康面にも気を配っている。
ジョブズからも信頼され、すでにその経営手腕も認められている同氏だが、カリスマ的存在であったジョブズの下、常に注目される商品を展開してきたアップル社を、今後どのように引き継いでいくかが期待される。

(横田一輝 ICTディレクター / 2011年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

現代外国人名録2016 「ティム・クック」の解説

ティム クック
Tim Cook

職業・肩書
実業家 アップルCEO

国籍
米国

生年月日
1960年11月1日

出生地
アラバマ州Robertsdale

本名
クック,ティモシー〈Cook,Timothy D.〉

学歴
オーバン大学(生産工学)卒

学位
M.B.A.(デューク大学)

経歴
米国IBM、コンパックなどを経て、1998年アップルコンピュータ(現・アップル)に入社。2002年上級副社長を経て、2004年日本法人社長を兼任。2005年COO(最高執行責任者)。2011年9月スティーブ・ジョブズCEO(最高経営責任者)の退任を受け、CEOに昇格。2014年10月同性愛者であることを公表した。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

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