デジタルPBX(読み)でじたるぴーびーえっくす(英語表記)digital private branch exchange

日本大百科全書(ニッポニカ) 「デジタルPBX」の意味・わかりやすい解説

デジタルPBX
でじたるぴーびーえっくす
digital private branch exchange

デジタル化した構内電話交換機。デジタルPBX音声、データ、画像情報をデジタル方式で自動的に一括処理するコンピュータ化された構内交換機で、インターフェースユニット(接続装置)を介して電話、パソコン、ファクシミリホストコンピュータやデータ端末を一括接続してマルチメディア通信を行うことができ、ISDN(サービス総合デジタル網)にも多重化装置を介して接続できる。この際、アナログ音声信号はPBX本体の加入者回路でデジタル(PCM=Pulse Code Modulation)信号に変換している。また、デジタルPBXはマイコンで制御するため、電話をかける際にもっとも安い回線を探す、同時に電話がかかってきたときに優先順によって受け付けるなど、多くのサービスを付加することができる。デジタルPBXはアメリカにおいて1974年に登場し、1981年(昭和56)に日本電信電話(NTT)が技術基準を制定してから日本に架設され始めた。LSI化が容易なことから小形・高性能化が進み、オフィスオートメーション化を進めている各職場に広く普及している。

[岩田倫典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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