音声(読み)オンセイ

デジタル大辞泉 「音声」の意味・読み・例文・類語

おん‐せい【音声】

人間が音声器官を通じて発する音の総称。おんじょう。
人間が音声器官を通じて、話し言葉として発する音。言語学では、特に音韻と区別して用いる。
テレビなどの音。
[類語](1)(2発声美声悪声金切り声だみ声どら声胴間声鼻声裏声小声猫撫で声声色肉声人声地声大声大音声音吐蛮声がらがら声しゃがれ声しわがれ声塩辛声ハスキーボイス風邪声含み声作り声嬌声奇声悲鳴声を上げる声を大にする声を張り上げる声を尖らす声を嗄らす声を忍ばせる声を潜める声を荒らげる声を落とす声を掛ける声を殺す声を揃える声を立てる声を呑む声を励ます声を振り絞る/(3おと物音おん音色楽音サウンド

おん‐じょう〔‐ジヤウ〕【音声】

人間の発する声。おんせい。「大音声
音声楽」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「音声」の意味・読み・例文・類語

おん‐じょう‥ジャウ【音声】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人や動物の声。また、節をつけて唱えたり歌ったりする声。おんせい。
    1. [初出の実例]「音声軟弱太嬌春、山寺聞時感更頻」(出典田氏家集(892頃)上・山寺聴鶯)
  3. おんじょうよく(音声欲)」の略。
    1. [初出の実例]「めんしゃう、けいじつ、せんはく、さいこつ、ゐぎ、をんじゃうとて、これを六欲と申候」(出典:仮名草子・竹斎(1621‐23)上)
  4. 雅楽管弦の音。また、楽器、鐘などの音。音色(ねいろ)
    1. [初出の実例]「和泉の国の海中に楽器の音声有り」(出典:日本霊異記(810‐824)上)
    2. [その他の文献]〔周礼‐地官・鼓人〕

おん‐せい【音声】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人の声。おんじょう。いんしょう。おんぞう
    1. [初出の実例]「歌の事、音声(オンセイ)ゆたかにして、始終たるまぬやうにうたふこと第一なり」(出典:歌謡・松の葉(1703)五)
    2. [その他の文献]〔宋玉‐登徒子好色賦〕
  3. 雅楽で楽器の音をいう。音色(ねいろ)。おんじょう。
  4. 人間が、音声器官を使って話しことばとして発する音。言語音。→音韻
    1. [初出の実例]「イーヤ舌が短かいの、音声(ヲンセイ)が違がってゐるのと」(出典:開化入口(1873‐74)〈横河秋濤〉下)

いん‐せい【音声】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「いん」は「音」の、「せい」は「声」の漢音 ) 声。おんせい。
    1. [初出の実例]「音声 インセイ」(出典:文明本節用集(室町中))
    2. 「是一より二を生じ、二より三を生じ、三より万物のいんせいを生ずる理いたれり」(出典:歌謡・松の葉(1703)序)

おん‐ぞう‥ザウ【音声】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「おんじょう」を直音にした語 ) =おんせい(音声)
    1. [初出の実例]「いとめでたう尊くて、塔の内の二世尊の出し給ふところのおんざうとも思なされ給ふ事限りなし」(出典:栄花物語(1028‐92頃)駒競の行幸)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「音声」の読み・字形・画数・意味

【音声】おんせい

音と声。〔老子、二〕故に無相ひ生じ、易相ひり、長短相ひ形(あら)はれ、高下相ひ傾き、聲相ひ和し、後相ひ隨ふ。

字通「音」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「音声」の意味・わかりやすい解説

音声
おんせい
voice

声帯で発した音は,喉頭から上の方につながっている咽頭,口腔鼻腔,いわゆる付属管腔の影響を受けて,われわれの聞いているような音声となる。ヒトは付属管腔の形を変えて種々の音を発し,知能とも相まって言語音をつくりだした。日常会話に使っている声の高さを話声位というが,実際にはこれより低い声からずっと高い声まで,およそ2オクターブの幅の声を出すことができる。低い声を胸声または地声といい,高い声を頭声または裏声という。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android