トガリメイガ(読み)とがりめいが

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トガリメイガ」の意味・わかりやすい解説

トガリメイガ
とがりめいが / 尖螟蛾

昆虫綱鱗翅(りんし)目メイガ科の一群のガの総称。従来、この科をいくつかの亜科に分類するにあたり、トガリメイガ属Endotrichaを独立の亜科としていたが、最近ではこの属をシマメイガ亜科Pyralinaeのなかに入れることが広く採用されている。トガリメイガはアメリカ大陸以外の地域に分布し、ことにアジアの熱帯に種の数が多い。日本には10種が知られている。はねの開張15~20ミリメートル。その名が示すように、前翅の翅頂は鋭くとがり、はねの色は赤褐色あるいは紫褐色である。幼虫や生活史については、ほとんどわかっていないが、カバイロトガリメイガE. theonalisの幼虫がネズミモチに寄生することが知られている程度で、いまのところ害虫は1種もいない。

[井上 寛]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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