トリブニ・ミリツム(その他表記)tribuni militum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トリブニ・ミリツム」の意味・わかりやすい解説

トリブニ・ミリツム
tribuni militum

古代ローマの軍職。共和政軍団の高級将校で,市民により選出され,政務官と格づけられ,各軍団に6名配属された。彼らは軍団司令部に直属し,下級指揮官として勤務することはなかった。軍団の数が増加するに従って4つの都市軍団 legiones urbanaeのみが市民により選出され,他は軍司令官により任命された。ユリウス・カエサル時代には彼らは主として騎士身分 (エクイテス ) より採用されたが,その重要性は軍団の増加とともに減少した。帝政期には元老院議員身分に進む少壮者とすでに都市の行政経験をもつ騎士身分の年配者に分れた。コンスタンチヌス1世 (大帝)時代の軍隊では親衛隊将校の名称などとなった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語 大帝

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む