岩石学辞典
「ネルソナイト」の解説
ネルソナイト
大部分がチタン鉄鉱(60%)と燐灰石(30%)からなる粒状の脈岩で,一般に多少のルチルを含んでいる.米国,ヴァージニア州のネルソン郡(Nelson County)に産出する.少量のルチルを含むチタン鉄鉱ネルソナイト(ilmenite-nelsonite)の標準型から,ルチルと燐灰石が多量のルチル・ネルソナイト(rutile-nelsonite)まで連続的に移行する.磁鉄鉱ネルソナイト(magnetite-nelsonite)は磁鉄鉱に富み,チタン鉄鉱に乏しく,黒雲母が含まれて黒雲母ネルソナイト(biotite-nelsonite)に移行する.角閃石ネルソナイト(hornblende-nelsonite)はマイクロポイキリティックな組織で,緑泥石化した角閃石の大きな結晶に燐灰石とチタン鉄鉱がぎっしりつまった岩石である.斑糲(はんれい)岩ネルソナイト(gabbro-nelsonite)はラブラドライトと輝石からなり,燐灰石とチタン鉄鉱を伴っている[Watson : 1907, Watson & Taber : 1910, 1913].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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ネルソナイト
nelsonite
おもにイルメナイトとりん灰石からなる,中粒〜粗粒の火成岩。T.L.Watson et al.(1910)命名。一般的にりん灰石が半自形を呈し,その周囲をイルメナイトが囲む。比重は3.7〜4.1ɡ/cm3程度。磁鉄鉱,ルチルなどの酸化物や,黒雲母などの珪酸塩鉱物を微量に含むことがある。斜長岩の岩体中に脈状の貫入岩,あるいはレンズ状の小岩体として産出することが多い。名前の由来は米国バージニア州ネルソン郡に産出する岩石。参考文献:T.L. Watson et al. (1910) Bull. Geol. Soc. America,Vol. 21: 762
執筆者:角替 敏昭
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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