ハンニチバナ(読み)はんにちばな

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハンニチバナ」の意味・わかりやすい解説

ハンニチバナ
はんにちばな / 半日花
[学] Helianthemum

ハンニチバナ科(APG分類:ハンニチバナ科)ハンニチバナ属の総称。地中海沿岸、北アメリカ、南アメリカ原産の常緑低木であるが、寒冷地では落葉し、日本では多年草として扱う。葉は下部では対生し、上部では互生する。横ばりの株に、径2~3センチメートルで一重咲きの5弁花を多数開く。花色は桃、黄、白、紫色など。名は、開花しても、その日の夕方には花が散るため、半日の花の意味である。鉢植え、ロック・ガーデンなどに適している。日当り排水のよい場所でよく育ち、多くの花を開く。春、新芽の出る直前に上部を軽く刈り込み、形を整えて育てる。ハンニチバナ科には、ほかにゴジアオイ属(シスタス属)Cistusがある。常緑の小低木で花は大きく、園芸品種もある。繁殖は挿木で、よく殖える。

[金子勝巳 2020年10月16日]

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