…ここで素描はついに,自然模倣と対立する主観的構想を本義とするという主張が出されることになり,素描の地位は最高のものとなった。一方,16世紀の半ば,この素描を基本とする線および彫刻と,色および絵画とのいずれがすぐれているかという〈絵画・彫刻優劣論争(パラゴーネparagone)〉が起こり,中部イタリアはミケランジェロを,北イタリアはティツィアーノを立てて論争した。これは,合理的視覚から,情念の表現または視覚的リアリズムの近代的芸術観に移行する現象の一つであった。…
…また,彼の《アンギアリのたたかい》や《水の研究》などにみられる,動的な連続性やダイナミズムへの強い志向は,明晰な決定された形態の観念をこわし,目に見えぬエネルギーの表現へと絵画を向かわせた。1547年にフィレンツェのアカデミアの院長バルキBenedetto Varchi(1502‐65)が行った〈パラゴーネparagone〉,すなわち〈絵画・彫刻優劣比較論争〉は,16世紀半ばにおいて非古典的・絵画的ビジョンと伝統的な線的ビジョンとが伯仲していたことを示す名高い事件であるが,この一方の根拠はレオナルドの生み出した新しいダイナミズムにもとづいていた。この方向はやがてバロックにおいて完全な勝利を占めることになる。…
※「パラゴーネ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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