ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェリブリージュ」の意味・わかりやすい解説
フェリブリージュ
Félibrige
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…これはルイ14世の特許を得てアカデミー・デ・ジュー・フロローAcadémie des jeux Florauxに改組され,現在まで存続する。19世紀半ばには詩人F.ミストラル,T.オーバネル,J.ルーマニーユ等の,この文化の宣揚を目的としたフェリブリージュfélibrige運動が見られた。 オック語をオクシタンと呼ぶのは比較的新しい慣行である。…
…南仏プロバンス語の抒情詩,劇作で知られる。はじめルーマニーユやミストラルらと,トルバドゥール(中世南仏吟遊詩人)たちの輝かしい伝統を持つプロバンスの言語を刷新し,プロバンス独特の文学をうちたてて故国の顕揚をはかろうと,1854年文学再興運動〈フェリブリージュ〉を結成した。しかしこの会が,当時の王党主義や地方主義などに刺激されて,南フランスの独立,さらには北イタリアやカタルニャ地方などを包含したラテン人による一大連邦国家建設を意図する政治的結社の色彩を帯びるようになると,オーバネルはあくまでも芸術至上主義の立場から文学の純粋性を主張してゆずらず,ついに会を脱退した。…
…近代プロバンス語の大詩人。ルーマニーユやオーバネルらと1854年南仏における文学復興運動〈フェリブリージュ〉を結成した。この運動は久しく俚語と化していた南仏語を刷新して,中世期に栄えた南仏文学を復興し,あわせて南仏の民族意識の顕揚を目標とした。…
…彼は〈プロバンスの優雅な言語の絶えなんとする〉のを惜しんで,まず詩集《雛菊》(1847)を出版した。続いて刊行した詩集《プロバンスの娘たち》(1851)には,ルーマニーユ自身の作品以外に,同時代の詩人たちの作も多く収められているが,この詩集は,〈南仏語の失地を回復し〉,詩人を糾合して文学復興運動〈フェリブリージュ〉を創設するのに大きな力となった。作品には,《雛菊》のほかに,《散文小品集》(1858)や《韻文小品集》(1862)などがあるが,文学的評価は必ずしも高くない。…
※「フェリブリージュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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