フェル・ド・ランス(その他表記)Bothrops atrox; fer-de-lance

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェル・ド・ランス」の意味・わかりやすい解説

フェル・ド・ランス
Bothrops atrox; fer-de-lance

トカゲ目クサリヘビ科。大型のアメリカハブで,体長 2mをこえるものがある。性質が荒いので咬傷による被害が多い。体は褐色ないし黒褐色で,黒い斑紋と細くて白い環帯をそなえている。中央アメリカ,西インド諸島,南アメリカの熱帯地方などに分布し,おもに林にすむがサトウキビ畑などにも出没し,ネズミなどの小哺乳類を捕食する。卵胎生で,一腹の子ヘビの数は 60匹に達することがある。なお,フェル・ド・ランスという名は「槍の穂先」を意味するフランス語に由来する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のフェル・ド・ランスの言及

【アメリカハブ】より

…49種が中央・南アメリカに広く分布している。最大種はフェル・ド・ランスB. atrox(英名fer‐de‐lance)で全長1.9~2.4m,パナマ,コロンビア,ブラジル,ペルーなどの降雨林に生息する。地上性で,餌のネズミ類を求めて耕地や居住区にも侵入するため,人畜の被害が多い。…

※「フェル・ド・ランス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む