フレーザー層理(読み)フレーザーそうり(その他表記)flaser bedding

岩石学辞典 「フレーザー層理」の解説

フレーザー層理

砂の中の漣波の溝で,上向きに凹型の傾向をもつ弓型の泥質レンズ.単純なフレーザー層理では,泥のフレーザーが互いに完全に分離している.分岐したフレーザー層理では,泥質フレーザーは単純なフレーザー層理として分離しているが,各フレーザーは初期に形成され部分的に浸食されたフレーザーと接触した状態となり,後に形成されたフレーザーによって二個に分裂する傾向がある[Reineck & Wundelich : 1968].多くは斜交葉理をもつレンズ状の細粒砂からシルトが,より細粒の泥質堆積物中に夾在して作る構造.レンズ状層理に比べて砂の量比が大きい.[地学団体研究会編 : 1996].ドイツ語のflaserは木目,石目で条線やレンズ状の意味.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android