シルト(その他表記)silt

翻訳|silt

デジタル大辞泉 「シルト」の意味・読み・例文・類語

シルト(silt)

砂と粘土との中間の大きさをもつ砕屑物さいせつぶつ地質学では粒径16分の1~256分の1ミリのものをいう。沈泥。
[類語]土壌土地大地壌土土砂赤土黒土緑土黄土凍土ローム粘土陶土はに壁土アンツーカー腐植土腐葉土残土

シルト(Sirt)

リビア北部の港町地中海のシルト湾西岸に臨む。中世よりアフリカ北部沿岸の海上交易の要地として知られた。現在は同国有数の石油積み出し港の一つカダフィ生地シルテスルト

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改訂新版 世界大百科事典 「シルト」の意味・わかりやすい解説

シルト
Sirt

リビアのトリポリタニア州東部,地中海沿岸の港町。シルト湾Khalīj Sirt(別名シドラSidra湾)に面する。昔から有名な港町で,11世紀アンダルスの記録にも,モロッコからアレクサンドリアへ向かう途中の寄港地としてその名がみえる。現在は,石油積出港で,内陸部とパイプラインで結ばれている。トリポリタニア州東部の県名でもある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シルト」の意味・わかりやすい解説

シルト
しると
silt

地質学、岩石学では細粒堆積(たいせき)物の粒径区分の一つで、256分の1~16分の1ミリメートルの粒径の粒子をシルトとする。土壌学では土壌の構成粒子のうち0.002~0.02ミリメートル(国際法の規定)の粒径の範囲をいう。いずれも砂と粘土の中間の大きさをさすが、その限界値の決め方は、学問分野により、また学派によって多少の違いがある。微砂と訳すことがある。

 地質堆積物として扱うシルトは、河川の運搬物質が海底に堆積するときに懸濁水からもっとも速く沈下する粒径にあたる。土壌学で扱うシルトは風化過程で生成する微粒子で、砂粒よりは石英片に乏しく、二次鉱物としての粘土粒子のような化学的風化生成物には至っていないものとみなされる。

[浅海重夫・渡邊眞紀子]

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百科事典マイペディア 「シルト」の意味・わかりやすい解説

シルト

土壌または堆積物で粒子の大きさが砂よりも細かく,粘土よりもあらいもの。おもに石英や長石などの鉱物片からなり,粘土鉱物が大量に混じる。地質学では粒子の直径1/16〜1/256mmを基準とするが,土壌学では0.02〜0.002mm,土質力学では0.074〜0.005mmが基準。シルトが固結してできた岩石をシルト岩という。
→関連項目粘土

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シルト」の意味・わかりやすい解説

シルト
silt

細砂と粘土の中間的なあらさの土粒子から構成される沈泥で,土質力学では粒径が 0.074~0.005mm (地質学上の分類では1/16~1/256mm) の範囲のものをいう。懸濁状態で運ばれる砕屑物としては最大粒度に近く,三角州の前面などで堆積する場合が多い。一般に荷重支持力が小さく,流動的で,変形を生じやすい。

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岩石学辞典 「シルト」の解説

シルト

最も多い粒度が1/256mmから1/16mmの範囲の粒子からなる細粒の堆積物[Pettijohn : 1949].

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世界大百科事典(旧版)内のシルトの言及

【泥岩】より

…泥とは粒径が1/16mmより細かい砕屑物をいい,それらが大部分を占める岩石が泥岩である。泥岩はさらに粒径1/256mm以上の大きさのシルト,それ以下の大きさの粘土の成分の多少によりシルト岩,粘土岩に区分される。ただし肉眼的に両者を識別することは困難である。…

※「シルト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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