改訂新版 世界大百科事典 「ブルーモンキー」の意味・わかりやすい解説
ブルーモンキー
blue monkey
Cercopithecus mitis
霊長目オナガザル科の旧世界ザル。いくつかの亜種があり,それぞれサイクスモンキー,ゴールデンモンキー,ディアデムグエノンなどと呼ばれている。頭胴長は50~60cmで,丸々とした体つきをしており,この属の中では大型のサルである。亜種の一つサイクスモンキーC.m.albogularisは,のどの部分がきわだって白く東アフリカに分布する。もう一つの亜種,狭義のブルーモンキーC.m.mitisは,中央アフリカから西アフリカに分布する。典型的な生息地は熱帯雨林であるが,山地林や竹林,開けた林地にも進出している。同属のアカオザルC.ascaniusといっしょに見られることが多く,自然状態での種間雑種も知られている。雑食性で,果実,昆虫,花,葉などを食べる。1頭のおとなの雄を含んだ25頭前後の集団をつくる。
執筆者:早木 仁成
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報