亜種(読み)アシュ(その他表記)subspecies

翻訳|subspecies

精選版 日本国語大辞典 「亜種」の意味・読み・例文・類語

あ‐しゅ【亜種】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 生物の分類学上、種の下に設けられる分類単位。種のうち地域によって何らかの差がみられる時にこれを亜種として区別するので、同一種にいくつかの亜種が設けられる場合がある。
  3. ある種類と似ていながら少し違いのあるもの。
    1. [初出の実例]「作中人物大石狷太郎はこういう積極的新人の亜種であって」(出典:森鴎外(1954)〈高橋義孝〉八)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「亜種」の意味・わかりやすい解説

亜種
あしゅ
subspecies

動物分類学上の用語で、同一種に属する地理的品種をさし、相互の間の形態的差異がはっきりしたものをいう。分布の広い種や移動能力の小さい種では、しばしば地域的に大きさ、形、色彩などに一定の違いがみられ、これが亜種である。国際命名規約上では亜種は最低の段階で、それより下の変種、型などは規約から除外されている。地質学では時代の異なる同一血統内の変型を亜種として扱っている。

[中根猛彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「亜種」の意味・わかりやすい解説

亜種
あしゅ
subspecies

生物分類学上,種の下の段階の単位。ただし,一般に種とすべきか亜種とすべきかについては,確実な基準はなく,原型から新たな種へと進化していく途中の姿であると理解されることもある。

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