ベルナデット・スビルー(読み)べるなでっとすびるー(英語表記)Bernadette Soubirous

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベルナデット・スビルー」の意味・わかりやすい解説

ベルナデット・スビルー
べるなでっとすびるー
Bernadette Soubirous
(1844―1879)

フランスの修道女。南フランス、ルルドに貧しい粉ひきの娘として生まれる。生来、とくに聖母マリアへの信仰心が厚く、1858年、町の外れのマッサビエルの洞窟(どうくつ)で薪(たきぎ)拾いの最中に、彼女に聖母マリアが数度にわたって顕現し、さらに同所に泉がわき、それがいわゆる霊水となり、ルルドの町は世界のカトリック信者の巡礼聖地となった。ベルナデット自身は、中部フランス、ヌベールの町のサン・ジルタール修道院の修道女となり、そこで短いが信仰厚い生涯を終えた。1933年、ローマ法王ピウス11世によって聖女の位に列せられ、その遺骸(いがい)はいまも同修道院の礼拝堂でガラス張りの聖遺匣(せいいこう)の中に安置されている。

[榊原晃三 2017年12月12日]

『榊原晃三著『奇蹟・ルルドの泉』(1985・小学館)』

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