ボッターイ(その他表記)Giuseppe Bottai

改訂新版 世界大百科事典 「ボッターイ」の意味・わかりやすい解説

ボッターイ
Giuseppe Bottai
生没年:1895-1959

イタリアのファシスト政治家。ローマ進軍に重要な役割を演じたあと,ファシズム政権のもとで《ファシスト批評》誌を刊行(1923),青年層へのファシズム教育および専門知識を身につけた新指導階級の養成の必要を説いた。1926年新設の協同体コルポラツィオーネ)省政務次官となり,ファシズム体制における労働の組織と規律をうたった労働憲章の作成に加わった。次いで協同体相となり,資本主義とも社会主義とも違う第3の経済体制の創出を唱えた。36年国民教育相に就任,教育憲章を発表したほか,総合文化誌《プリマート》を発刊して若い世代の知識人の組織化に努めた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のボッターイの言及

【ファシズム】より

…他方の修正主義の側は,これとは反対に,行動主義の局面を克服して,社会諸分野での専門技術家の養成と組織化が必要なことを強調した。これは,専門家グループに社会の新しい指導を託そうとするテクノクラート・ファシズムの構想でG.ボッターイらがこの考えに近かった。 24年6月,議会でファシズムを批判した統一社会党のG.マッテオッティがファシストに暗殺され,広範な反ファシズム運動が起こった。…

※「ボッターイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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