最新 地学事典 「ポロシリオフィオライト」の解説
ポロシリオフィオライト
Poroshiri ophiolite
日高山脈北部の西側に南北70km,東西1~4kmにわたって分布し,厚さ約6kmの海洋地殻層序が復元されている変成オフィオライト帯。日高変成帯と白亜紀付加体であるイドンナップ帯にはさまれ分布。多くは角閃岩や緑色片岩などからなる。原岩構造の観点からは,西半部は海洋地殻の上部(溶岩層・シート状岩脈群)が東に急傾斜する逆転した同斜構造で,東側には斑れい岩からシート状岩脈群が露出し,大局的には東に急傾斜する背斜構造を有している。より深部の岩石が北東側に衝上しており,幌尻岳には直方輝石・角閃石・直閃石・サフィリン・コランダム・緑泥石などが出現する集積岩(原岩はおもに斜長岩質トロクライト)の巨大ブロックが露出する。下位から上位へ,上述した集積岩,かんらん石斑れい岩,塊状斑れい岩が累重し,3.5kmの深成岩層序を構成している。玄武岩起源の岩石の,主要および微量成分組成はN-MORBとしての特徴を示している。本オフィオライトは,砂泥質岩や赤色頁岩に覆われており,陸源砕屑物が海溝を越えて供給された埋積海嶺,あるいは海溝付近に存在していた海嶺であったと考えられる。
執筆者:宮下 純夫
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

