マグソコガネ(読み)まぐそこがね

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マグソコガネ」の意味・わかりやすい解説

マグソコガネ
まぐそこがね / 馬糞金亀子
[学] Aphodius rectus

昆虫綱コガネムシ科マグソコガネ亜科に属する昆虫。日本各地のほか朝鮮半島、東シベリア、中国に分布し、ウマウシなどの獣糞(じゅうふん)に集まる。体長5ミリメートル前後の長楕円(ちょうだえん)形の甲虫で、黒色光沢があり、背面は膨らむ。上ばねはときに黄褐色で後方両側にやや斜めの黒色紋をもつが、変化がある。成虫は春と秋に多い。

 マグソコガネ亜科Aphodiinaeは世界に広く分布し、2000以上の種類が含まれるが、約半数がマグソコガネ属Aphodiusの種で、ほとんどがヒトや動物の糞に集まり、日本にも60種前後産する。ほかの属の種類には朽ち木にいるもの、シロアリの巣にすむものなどがあり、体形の特殊なものもある。

[中根猛彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のマグソコガネの言及

【クソムシ(糞虫)】より

…これらの甲虫を総称してクソムシ,またはフンチュウと呼ぶ。このうちコガネムシ科に属するタマオシコガネ類,ダイコクコガネ(イラスト)類,エンマコガネ類,マグソコガネ類などは,その代表的なものといえよう。タマオシコガネ類は糞をころがして糞球をつくり,地下に運びこんでそれに産卵する。…

※「マグソコガネ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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