ミグMiG-29(読み)ミグエムアイジーにじゅうく(その他表記)MiG-29

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミグMiG-29」の意味・わかりやすい解説

ミグMiG-29
ミグエムアイジーにじゅうく
MiG-29

ソビエト連邦が開発した超音速の制空戦闘機。 1983年に部隊配備を開始した。 1986年7月にフィンランドを親善訪問,その姿を初めて西側に公開した。北大西洋条約機構 NATOのコード名はフルクラム Fulcrum。大口径の空気取入口を胴体下部に配しているが,地面に接近しすぎているため地上滑走中に異物を吸い込むおそれがあり,低速で地上滑走中は主翼つけ根上部の補助空気取入口を利用するという特異な方式を採用している。大型のレーダを装備,自機より低い空域をも探索可能なルックダウン・シュートダウン能力をもつ。イラク,インドなど多数の国に輸出された。東西ドイツの統一後,ドイツ空軍はドイツ民主共和国 (東ドイツ) が保有していた本機を使用,その性能に一応の満足を示している。 1993年にはマレーシアがアジアで初めて本機を採用した。艦載型も開発された。エンジンがクリモフ RD-33ターボファン (アフタバーナ点火推力 8300kg) 2,乗員1,全長 17.32m,全幅 11.36m,総重量 18.5t,最大速度マッハ 2.3,航続距離約 2000km。武装 30mm機関砲1,対空ミサイル6。

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