メドウェー(英語表記)Medway

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メドウェー」の意味・わかりやすい解説

メドウェー
Medway

イギリスイングランド南東部の単一自治体(ユニタリー unitary authority)。行政府所在地チャタム。1998年にケント県から分離して成立。名称は域内でテムズ川河口の三角江(エスチュアリー)に注ぐメドウェー川にちなむ。港町のチャタムとジリンガム,メドウェー川南にレイナム,北に歴史的な大聖堂のあるロチェスターなどの都市が近接し,メドウェー・タウンズとも呼ばれる都市部を形成している。ロチェスターの北東にはテムズ川沿いに沼地低地が広がる。低地部のグレーン島は堤防建設と干拓が行なわれ,大規模な製油所がある。メドウェー川流域は工業化が進んだ地域が多く,チャタムに 15世紀から 1984年までイギリス有数の海軍造船所があったほか,沿岸に多数の工業プラントが並ぶ。面積 192km2。人口 25万1100(2005推計)。

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世界大百科事典(旧版)内のメドウェーの言及

【ケント】より

…北はテムズ川エスチュアリー(三角江)に,南東はドーバー海峡に面し,大陸との接点をなす。州の中央部を白亜質のノース・ダウンズ丘陵が東西に走り,その両側にはメドウェー川,ストゥア川流域を中心に粘土層の低地が広がる。こうした肥沃な河谷では,やや大陸的な気候を利用して穀類栽培のほか,ホップ,リンゴ,野菜などの市場園芸が発達しており,また丘陵部やロムニー湿地は有数の牧羊地域となっている。…

※「メドウェー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」