日本大百科全書(ニッポニカ) 「モニュシュコ」の意味・わかりやすい解説
モニュシュコ
もにゅしゅこ
Stanislaw Moniuszko
(1819―1872)
ポーランドの作曲家で、同国の国民主義音楽の祖。ウビエルに生まれ、8歳からワルシャワでフレイエルに学ぶ。作曲は1837~40年ベルリンでルンゲンハーゲンに師事し、40年からビルノ(現リトアニア共和国ビリニュス)の教会オルガン奏者を務める。そのかたわら合唱団を組織して教師としても活動、63年からはワルシャワ音楽院で合唱と和声を教えた。ワルシャワで没。彼はショパンとともにポーランド・ロマン主義を代表し、当時の芸術音楽、民俗音楽を取り入れて親しみやすい音楽を書いた。代表作は、『ハルカ』(1846~47)、『筏(いかだ)乗り』(1858)など十数曲のオペラをはじめ、宗教曲、管弦楽曲など。1844年に刊行を始め、死後も刊行された『家庭愛唱歌集』全12集(計268曲)がある。
[寺本まり子]