モンパキン(読み)モンパキン(その他表記)Septobasidium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンパキン」の意味・わかりやすい解説

モンパキン(紋羽菌)
モンパキン
Septobasidium

担子菌類異型担子菌類キクラゲ目モンパキン科。コウヤクキン (膏薬菌) と呼ぶこともあるが,普通コウヤクキンと呼ぶときは Corticium属をさすので避けるほうがよいという意見もある。昆虫のカイガラムシ類と共生しながら,種々の植物の葉,茎,幹に固着する。この属に入れられるものは,およそ 170種が記録されているが,日本産のものでは6種が確認されている。菌体の性状はいずれも着生植物の表面に広がってつき,膏薬状,海綿状またはけばだった綿状などになる。ハイイロモンパキン S. bogorienseクワモモなどの枝幹につき灰色または淡褐色。クワモンパキン S. tanakaeはクワ,サクラ,モモ,アンズ,ナシ,キリなどにつき,紫褐色でビロード状。本州,四国,九州などの概して温暖な地方にみられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android