ヨーロッパ大要塞(読み)ヨーロッパだいようさい(その他表記)Atlantikwall

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヨーロッパ大要塞」の意味・わかりやすい解説

ヨーロッパ大要塞
ヨーロッパだいようさい
Atlantikwall

第2次世界大戦のとき,ドイツ軍が連合国軍側の大西洋岸からの上陸反攻作戦にそなえて構築した長大な海岸要塞。 1940年5月末のダンケルク撤収以来,連合国側の反攻にそなえてヒトラーは,オランダからピレネー山脈にいたる「大西洋の壁」の構築を言明して,その着工にかかった。実際は宣伝ほどではなかったが,V兵器の発射基地がイギリス海峡沿岸に設置されたこととも関連して,フランスの海岸沿いには特に強固な永久要塞陣地群と地雷原が幾重にも構築された。しかしこの大要塞も,44年6月6日の連合国軍のノルマンディー上陸 (→オーバーロード作戦 ) を阻止することはできなかった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む