普及版 字通 の解説
11画
[字訓] かなしむ・むさぼる・そこなう
[説文解字]
[字形] 形声
声符は林(りん)。〔説文〕十下に「河(かだい)の北にて、貪ることを謂ひてと曰ふ」とあって、貪(たんらん)をいう。婪(らん)と声義同じ。寒さをいうときには、慄(りんりつ)のように林の声でよむ。悲傷の意があり、凜・廩(りん)と通用する。
[訓義]
1. かなしむ、おののく、さむい。
2. 婪と通じ、むさぼる、そこなう、おしむ、いつわる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 オソシ・ムサボル・カナシブ 〔字鏡集〕 ムサボル・カナシブ・ムナシ・オソシ
[語系]
・婪lmは同声。〔説文〕十二下に「婪は貪るなり」とあって、と同訓。また淋・霖limは同声で淋しい意。凛limも同声で凛烈・悲傷の意があり、一系の語である。
[熟語]
刻▶・酷▶・索▶・慄▶・▶
[下接語]
貪
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報