レクト(その他表記)Claro Mayo Recto

改訂新版 世界大百科事典 「レクト」の意味・わかりやすい解説

レクト
Claro Mayo Recto
生没年:1890-1960

フィリピン民族主義的政治家,憲法学者。ルソン島のタヤバス(現,ケソン)州ティアオンで生まれる。1914年サント・トマス大学で法学修士号を取得した。19年にバタンガス州選出下院議員として政界に進出,31年に初めて上院議員に選ばれ(2年後ナショナリスタ党入党),34年憲法草案のための制憲議会議長をつとめた。第2次大戦後の49年に再びナショナリスタ党上院議員となり,自らの標榜する民族主義十字軍の立場からマグサイサイ大統領(ナショナリスタ党)の親米主義を痛烈に批判した。その後,民族主義市民党Lapiang Makabansaを結成し,57年の大統領選に出馬したが落選した。当選したガルシア大統領(ナショナリスタ党)の経済的民族主義政策を支持しつづけたが,60年ローマで心臓発作のため急死した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android