滝川(読み)タキカワ

デジタル大辞泉 「滝川」の意味・読み・例文・類語

たきかわ【滝川】[地名]

北海道中部の市。函館はこだて本線根室本線分岐点。道立畜産試験場がある。人口4.3万(2010)。
[補説]空知川をさすアイヌ語の「ソ‐ラプチ‐ペッ」(滝がごちゃごちゃ落ちている川)の意訳

たきがわ【滝川】[姓氏]

姓氏の一。
[補説]「滝川」姓の人物
滝川一益たきがわかずます
滝川幸辰たきがわゆきとき

たきかわ【滝川】[姓氏]

姓氏の一。
[補説]「滝川」姓の人物
滝川幸辰たきかわゆきとき

たき‐がわ〔‐がは〕【滝川】

山の谷間などの急流
「瀬を早み岩にせかるる―のわれても末にあはむとぞ思ふ」〈詞花・恋上〉

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精選版 日本国語大辞典 「滝川」の意味・読み・例文・類語

たきかわたきかは【滝川】

  1. ( アイヌ語「ソ ラプチ ベツ(滝のある川)」の意訳 ) 北海道中西部の地名石狩平野北部石狩川とその支流空知川との合流点にある。かつては石狩川舟運の河港で、現在は函館本線と根室本線との分岐点。米作を主に、タマネギなどを産出。昭和三三年(一九五八市制

たき‐がわ‥がは【滝川】

  1. 〘 名詞 〙 山の谷間などを、激しく流れている川。急流。滝つ瀬
    1. [初出の実例]「瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末にあはんとぞ思ふ〈崇徳院〉」(出典:八代集抄本詞花(1152頃)恋上)

たきがわたきがは【滝川】

  1. ( 「たきかわ」とも ) 姓氏の一つ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「滝川」の意味・わかりやすい解説

滝川(市)
たきかわ

北海道中央部、石狩(いしかり)川と支流空知(そらち)川の合流点にある商業・交通都市。1958年(昭和33)市制施行。1971年江部乙(えべおつ)町を合併。かつては空知太(そらちぶと)といい、アイヌ語「ソラプチペツ」(滝が下る川→空知川、太は川口)を意味したが、意訳して滝川と改めた。JR函館(はこだて)本線が通じ、同根室(ねむろ)本線が分岐する。道央自動車道滝川インターチェンジがある。1889年(明治22)から屯田兵村が空知川北方の台地に成立、同じころ石狩川対岸には新十津川(しんとつかわ)村(現、新十津川町)が開村、1891年に鉄道も空知川南岸に達するなど、開拓、交通の要地として来住者が増加した。1898年鉄道は旭川(あさひかわ)まで延び、中継交通の利が減じ停滞したが、1913年(大正2)根室本線の全通で、ふたたび鉄道交通の要地として活況を取り戻した。中心市街はJR滝川駅付近から、国道12号、38号の交点の方向に発展、商業地域として栄え、旧兵村の台地は工業地域、住宅地域として伸展している。国道はほかに451号が通じる。農産物に米、タマネギ、江部乙リンゴ、北海あいがもなどがある。北海道立総合研究機構花・野菜技術センター、陸上自衛隊滝川駐屯地、北海道電力滝川テクニカルセンターなど、国、道、公共の施設が多い。面積115.90平方キロメートル、人口3万9490(2020)。

[柏村一郎]

『『滝川市史』2巻(1981・滝川市)』


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改訂新版 世界大百科事典 「滝川」の意味・わかりやすい解説

滝川[市] (たきかわ)

北海道中央部,空知地方にある市。1958年市制。人口4万3170(2010)。石狩平野北部,石狩川と空知川の合流点に発達した中空知地方の中心都市である。開拓は1890年に屯田兵村が設置されたことにより本格化し,98年に函館本線が開通,1913年に根室本線を分岐し,交通の要地として発展した。札幌と旭川を結ぶ国道12号線がほぼ南北に通り,釧路へ向かう国道38号線を分岐する。道央自動車道のインターチェンジがある。肥沃な低地に恵まれ,市域の約5割を農地が占め,うち80%が水田である。米,小麦をはじめ,タマネギ(滝タマ),リンゴ(江部乙(えべおつ)リンゴ)などを産する。肉牛,採卵鶏の飼育も盛んで,東部の丘陵地にある道立滝川畜産試験場(2000年新得町の畜産試験場に統合)では羊が放牧されている。
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百科事典マイペディア 「滝川」の意味・わかりやすい解説

滝川[市]【たきかわ】

北海道中部の市。1958年市制。空知川が石狩川に合流する地域にあり,屯田兵村がおかれて以後開発が進んだ。函館本線と根室本線が分岐。かつて盛んであった付近の炭鉱都市や農村を背景として商業やサービス業が発展した。近年は工業団地が造成され,1988年には道央自動車道が開通,ハイテク関連産業などの企業誘致が進められている。耕地が広く,米,ダイズ,ジャガイモ,タマネギなどを産する。115.90km2。4万3170人(2010)。
→関連項目江部乙

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世界大百科事典(旧版)内の滝川の言及

【網模様灯籠菊桐】より

…1857年(安政4)7月江戸市村座初演。主なる配役は,小猿七之助を4世市川小団次,奥女中滝川のち御守殿お熊を4世尾上菊五郎,与四郎を5世坂東彦三郎,七五郎・与四郎親西念を坂東亀蔵ほか。吉原中万字屋の名妓玉菊の150回忌にあたり,講釈種の〈小猿七之助〉の話と綯交(ないま)ぜに脚色した作。…

※「滝川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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