普及版 字通 「レツ・あしのほ」の読み・字形・画数・意味
10画
[字訓] あしのほ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は列(れつ)。〔説文〕一下に「(たう)なり」、すなわち「あしのほ」の意とする。〔周礼、夏官、戎右〕にみえる桃(とうれつ)は、そのあしのほで作った箒(ほうき)で、不祥を祓うのに用いる。〔礼記、檀弓下〕に、「君、臣の喪に臨むときは、巫・桃・執戈を以てす。之れを惡(はばか)ればなり」とあり、これを呪具として祓う。〔左伝、襄二十九年〕「乃ち巫をして桃を以て、先づ殯(ひん)(かりもがり中の屍体)を祓はしむ」とみえる。・はみな呪具・呪儀の意をもつ語である。
[訓義]
1. あしのほ。
2. ほうき、あしのほのほうき。呪儀に用いる。帚(ちようそう)・桃という。勃(ぼつれつ)は草の名である。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 排なり。久々(くく)〔名義抄〕 勃なり。ムシル・カル・アハカラ 〔字鏡集〕 アハノカラ・キザシ・カル・モツ
[語系]
・liatは同声。(戻)lyetも声義が近い。は戸下に犬牲を埋めて呪禁とする意。みな祓禳に関する語である。
[下接語]
桃・勃
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報