レーザー同位体分離法(読み)レーザーどういたいぶんりほう(その他表記)laser isotope separation method

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レーザー同位体分離法」の意味・わかりやすい解説

レーザー同位体分離法
レーザーどういたいぶんりほう
laser isotope separation method

原子あるいは分子を構成している同位元素の違いによって原子あるいは分子間に生じる光吸収スペクトルのわずかな差を利用した同位体分離法。ウランの同位体分離では原子法と分子法の2つの方法が提案されている。原子法は,2300℃以上の温度の低圧ウラン蒸気中で,周波数可変レーザーによってウラン 235 (U-235) の選択励起を行ない,U-235をイオン化して電磁的に回収して濃縮する方法である。分子法は,六フッ化ウラン UF6 蒸気に赤外レーザーを照射して,235UF6 分子に赤外吸収させた後,さらに赤外吸収または紫外吸収させて分子を励起し,分解反応を誘起して固体状の 235UF5 を回収し,U-235を濃縮する方法である。

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