ロッキードSR-71ブラックバード(読み)ロッキードエスアールななじゅういちブラックバード(その他表記)Lockheed SR-71 Blackbird

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ロッキードSR-71ブラックバード
ロッキードエスアールななじゅういちブラックバード
Lockheed SR-71 Blackbird

アメリカ空軍の戦略偵察機。ロッキードが 1959年から極秘裏に開発,原型機は 1962年4月A-11の呼称で初飛行,YF-12Aおよび 12Cに発展して試験飛行を続けたのち,SR-71Aとして実用化された。実用機の初飛行は 1964年 12月,実戦配備に入ったのは 1966年。2万 4000mの高高度をマッハ3の速度で飛行するため機体はほとんどチタン合金製で,パイロットは宇宙飛行士と同じような宇宙服を着用する。形状は三角翼のブレンデッド・ウイングボディで,真っ黒な姿からブラックバードとも呼ばれる。 1976年には時速 3529.56kmの速度記録と2万 5929mの水平飛行高度記録をつくった。生産数は 31機とみられる。戦略偵察には枢要な存在だったが,冷戦終結と国防予算の削減で 1990年に配備が終了した。エンジンはP&W JT11D-20B (推力 14.7t) 2,乗員2,全長 32.7m,全幅 16.9m,総重量 77t,最大速度マッハ 3.3,航続距離 4800km。

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