ロンドン金市場(読み)ロンドンきんしじょう(その他表記)London bullion market

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロンドン金市場」の意味・わかりやすい解説

ロンドン金市場
ロンドンきんしじょう
London bullion market

チューリヒと並ぶロンドンの国際自由金市場。 17世紀に成立し,とりわけ 1816年の金本位制度確立から第1次世界大戦が始るまでの約 100年間,世界の金のセンターとしてその活躍はめざましかった。その後 1968年の金価格二重相場制度移行を契機に,通貨当局および南アフリカ新産金に対するロンドン金市場の地位は低下しているものの,金市場としての重要性は引続き高い。取引はロスチャイルド,サムエル・モンターギュなど5社が独占し,公休日を除く平日午前 10時半と午後3時にロスチャイルド社で金価格 (1オンスあたり米ドル額) の値決めをする。

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世界大百科事典(旧版)内のロンドン金市場の言及

【金市場】より

…1971年8月15日のニクソン・アメリカ大統領の金とドルの交換停止声明(いわゆるニクソン・ショック)によって金は国際通貨の地位から解き放たれ,インフレや国際政治・経済情勢を反映して激しく変動する国際商品としての性格を強めるとともに,四大市場を中心に金市場は連動性を高め,拡大を速めている。 ロンドン金市場は第2次大戦まで世界の金流通を独占する形にあったこと,300年近い金取引の歴史があることなど伝統市場の重みを発揮し,ロスチャイルド・アンド・サンズ,ジョンソン・マッセー・バンカーズなどの五大業者が午前と午後一堂に会しての取引価格は,ロンドン・フィクシング・プライスとして最も重視されている。チューリヒ市場がロンドンと並ぶ規模の市場に発展したのは,1968年3月にさかのぼる。…

※「ロンドン金市場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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