アラフォー(読み)あらふぉー(その他表記)Around40

デジタル大辞泉 「アラフォー」の意味・読み・例文・類語

アラ‐フォー

《around fortyの略》40歳前後の人。
[補説]ファッション業界で使われていたアラサーをもじった語。もともとは1980年代半ばを高校・大学で過ごした40歳前後の女性をさした。平成20年(2008)に放送されたテレビ番組の題名から流行した語。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「アラフォー」の解説

アラフォー

アラウンド・フォーティー」の略語で、40歳前後を指す。2008年4~6月に放映された天海祐希主演の同名ドラマ「Around40」(TBS)のヒットが火をつけ、クルム伊達公子エドはるみなどアラフォー世代の活躍もあり、この年の流行語になった。主に人生の岐路に立つ女性を対象に語られることが多いが、かつて未婚&子なしの30代女性がアイロニカルに自嘲した「負け犬」(04年の流行語)のように、特別な意味付けがされた言葉ではない。ただ、アラフォー世代は男女雇用機会均等法(1986年施行)の下で就職し、仕事と家庭(結婚)を自由に選択する条件が整備されはじめた第一世代。産休制度や育児休暇制度の恩恵もあり、結婚・出産後でも仕事との両立が比較的容易になった。自立心が強く、またバブル絶頂期に青春を満喫したこともあり、購買欲・消費欲が強いのもこの世代の特徴といわれる。これに企業も注目。同タイトルのコンピレーションCDや、リッチなキャリア女性をターゲットにした高級化粧品「クレ・ド・ポー ボーテ」(資生堂)などの高額商品が好調な売れ行きを示した。ちなみに、前述のドラマのサブタイトルは「注文の多いオンナたち」。ライフスタイル価値観に強いこだわりをもつアラフォー世代だが、自立した「おひとりさま」だけでなく、パラサイト継続中、育児奮闘中、介護格闘中など、当然のことながら社会的立場や経済状況はさまざま。女女格差(女性間の格差)の拡大を顕著に映し出している世代ともいえる。

(大迫秀樹 フリー編集者 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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