コロボックル説(読み)コロボックルせつ

旺文社日本史事典 三訂版 「コロボックル説」の解説

コロボックル説
コロボックルせつ

縄文時代人はアイヌ伝説にある北海道の先住民コロボックルだという説
コロボックルはアイヌ語で「ふきの葉の下に住む小人」という意味。明治中期,人類学者坪井正五郎が唱え,当時有力であったアイヌ説と対立した。現在この説は否定されている。

出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のコロボックル説の言及

【坪井正五郎】より

…おもな業績としては,埼玉県吉見などの横穴群の研究や石器時代貝塚の研究がある。日本石器時代人=コロボックル説を唱え,小金井良精らのアイヌ説と対立したが,今日では過去の学説となっている。なお,長男誠太郎は地質学者,次男忠二は地球物理学者として知られ,祖父坪井信道も蘭医として著名。…

【日本人】より

…坪井は先住民をコロボックルと考え,小金井は先住民をアイヌと考えた。しかしこのコロボックル説は,坪井が1913年客死するとともに消滅し,また大正後半期になると,人骨資料が増加して,考古学上の成果とも合わせ考察されるようになり,アイヌ説は顧みられなくなってきた。 大正後半期に入ると,人骨資料を基にして研究が進められ,日本人の根幹は日本の国土において形成されたとする〈日本人説〉が台頭してきた。…

※「コロボックル説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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