サイクロセム(英語表記)cyclothem

岩石学辞典 「サイクロセム」の解説

サイクロセム

単一の堆積輪廻による堆積層.ワンレスとウェラーはペンシルヴァニア紀の間に卓越した単一堆積輪廻で形成されたものに限定したが[Wanless & Weller : 1932],一般には様々な時期の様々な条件の下で形成された堆積物に拡大して使用されている[Duff, et al. : 1967].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のサイクロセムの言及

【互層】より

…堆積岩では砂と粘土,またはシルトと粘土が互層を作ることが多く,過去の環境を示す鍵となる。例えば,炭層に伴うサイクロセムcyclothemと呼ぶ互層は淡水層,汽水層,海成層が繰り返し出現するもので,その原因としては海水準の変動に由来する変化ではないかと考えられている。一方,氷河性湖成堆積物はミリ層単位の細かい互層からなる場合があるが,これは季節変化によって形成されたものであるといわれる。…

【堆積輪回】より

…海水準変動をサイクル形成の主要因とする見解には,氷期と間氷期の繰返しという気候要因の重視と大洋中央海嶺の隆起・沈降と関連づける見方がある。大規模堆積サイクルのことをサイクロセムcyclothemということがある。小規模サイクルは厚さ数cmまたはそれ以下の規模で,季節,気候,流水変化など一般に短周期の変動に起因する。…

※「サイクロセム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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