サードブンアビーワッカース(英語表記)Sa`d b.Abī Waqqās

改訂新版 世界大百科事典 の解説

サード・ブン・アビー・ワッカース
Sa`d b.Abī Waqqās
生没年:?-670ころ

イラクを征服したアラブ軍の将。クライシュ族ズフラ家の人。ムハンマドのメッカ時代からの信徒。第2代カリフのウマル1世によりイラク征服軍の指揮者に任命され,ユーフラテス川中流のカーディシーヤal-Qādisīyaの戦でササン朝軍を撃破し,続いて首都クテシフォンを陥れた。南イラクに軍営都市クーファを建設し,その駐屯軍の初代総督(アミール)となった。第3代カリフ選出のための6人の長老会議のメンバーに指名されたが,その後は政界から引退した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android