日本大百科全書(ニッポニカ) 「シャフツベリ伯(1世)」の意味・わかりやすい解説
シャフツベリ伯(1世)
しゃふつべりはく
1st Earl of Shaftesbury,Anthony Ashley Cooper
(1621―1683)
イギリスの政治家。チャールズ2世治下の野党指導者。ピューリタン革命中は一時クロムウェルの政府に仕え、王政復古後も政界で活躍した。しかし、チャールズ2世治世後半の親カトリック傾向に対して反政府的立場を明確にし、1679年から1681年にかけての議会では、カトリック教徒の王弟ジェームズの王位継承を排除するための運動を組織的に展開した。しかしこの王位継承排除法案は議会を通過せず、かえってシャフツベリを危険視する風潮が強まり、1682年オランダに亡命し、同地で客死した。ジョン・ロックの後援者として、その著述活動を奨励していたことでも有名である。
[大久保桂子]
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