シュリンクス(その他表記)Syrinx

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シュリンクス」の意味・わかりやすい解説

シュリンクス
Syrinx

ギリシア神話アルカディアニンフ片思いの半獣神パンに追回されてラドン河岸まで逃げ延び,そこのニンフたちに頼んで,パンにつかまえられる瞬間あし (葦) に変身した。パンは風にそよいで鳴るあしの葉から思いついて,幾本かのあしの管をろうでつけて笛をつくり,シュリンクス (パンの笛 ) と名づけ,これを奏した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のシュリンクスの言及

【ヨシ(蘆∥葭∥葦)】より

…また漢方薬の蘆根(ろこん)はヨシの根茎で,健胃・利尿・消炎剤とされる。【小山 鉄夫】
[神話,伝説]
 ギリシア神話では,ニンフのシュリンクスSyrinxが牧神パンに追われヨシに変身したといわれる。追ってきたパンがこれを折って笛を作り,彼女を悼んで吹き鳴らしたことから,ヨシは音楽の象徴となった。…

※「シュリンクス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android